ケヤキの梢を見上げながら

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ひび割れ壺の話

今日は、疲れたなあとため息ついているときに、
いいお話に出会いました。


インドの寓話だそうです。


ある「水運び人」が、ひび割れのある壺とひび割れのない壺を天秤棒に掛け、
毎日、ご主人様のために水を運んでいたのだけれど、
ひび割れのある壺からはいつも運ぶ間に半分くらいの水がこぼれてしまうのだそうです。
水運び人さんは何も言わないけれど、ひび割れ壺くん自身が、
「自分は役に立たない壺だあ」と思い悩んでしまって、
水運び人さんに、「ごめんなさい」と謝るのです。

すると水運び人さんは、こう言います。

道端の花を見てごらん。
花は、いつも君を担いでいる側にしか咲いていないだろう?
僕は君のひび割れを知っていたから、君の通る道に花の種を蒔いておいたんだ。
毎日、そこを通るたびに、君は種に水をやり、花を育てて来たんだよ。
僕は毎日その花をご主人様の食卓に飾り、
ご主人様は綺麗な花を眺めながら食事を楽しむことができるんだよ

と。




このお話を教えてくれた彼女は、

ひび割れ壺くんを責めずに、
そのひび割れを活かそうと考えた水運び人さんをの
「あるがままを受け入れて活かす」というやり方もある、という教訓とともに、

そもそも、
「壺がひび割れていてはいけない」「水はこぼさずに運ぶべきだ」
という思いは、ひび割れ壺くん自身のなかにあった思いで、
「であるべき」にとらわれず、自分がどうありたいかのほうを大事にして、
「自分に出来ることを精一杯やろう」と心をシンプルすれば、気持ちを前に進めることができるのではないかな、

と結んでいます。



いいお話です。



だけど、
いま、私は 、
かえって、この話から、悩みを抱えてしまいました。


私は、ひび割れ壺くんを前にして、
どうしたらそのひび割れを塞げるだろうということばかり考えてきたなあ、
という反省とともに、

そのひび割れの活かし方を見つけることは、
現状、難しいなあと思ってしまう私は、ダメな水運び人だなあという思い。




自分のひび割れに気づかない「ひび割れ壺」さんと、
そのひび割れの活かし方を自分では決められない「水運び人」さん、
という状況では、先に進めません。


さて、水運び人
どうする、、、、、 !



とりあえず帰るか!(笑)

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by ririe_EX | 2016-12-22 18:45 | 身の回りの出来事 | Comments(0)

村上春樹さん流 外国語対応のコツ

病院の本棚にあった『やがて哀しき外国語』 村上春樹著 から、覚え書き。

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村上春樹さんの本って、
覚えている限り、『ノルウェイの森』と『海辺のカフカ』くらいしか読んだことがない気がするな。

とくに村上春樹さんの書くものを嫌いだと思ったことはないのだけれど、
熱狂的な「ハルキスト」さんたちを見て、なんとなく距離を置いたというか、
いつの間にか読もうと思わなくなっていたような気がする。


この『やがて哀しき外国語』は、1992〜93年に村上春樹さんがニュージャージー州のプリンストンという街に住んでいたときに書いたエッセイ集で、
覚え書きは同名タイトルの一編のなかから。



最近、仕事で、止むを得ず英語でお客様と話をしなくてはならないことがあり、
この一編は、なにかとしみたのだ。



日本人はうまく話せないことを恥ずかしがるから語学が上達しないとよく言われるけど、
文法が違ったり言葉に詰まっても

▷そんなのは外国語なんだからある程度しかたない

と、村上春樹さんは思っていらっしゃるそうで、
そう、この、いい意味での開きなおりは、ほんとに重要だと思う今日この頃。


そして、春樹氏は、

▷ただ僕は思うのだけれど、自分の思っていることを日本語ですらすらと口語的に表現できない人は、外国語をいくら熱心に勉強したところで、その言葉でもやはりうまくは話せないだろう。これはもともとの性格的傾向の問題であって、なおそうと思って簡単になおせるものではない。日本語の歌をうまく歌えない人が、英語で歌ったところで急にうまく歌えないのと同じことだ。

とおっしゃる。


ふふふ、歌と同じかどうかはわからないけど、共通点はあるのかもしれないですね。

語学の問題だけじゃなく、「性格的傾向の問題」っていうのも、
あらためて心に留めたいやね。
得手不得手があるということは、どんなときにも考えないといけないやね。
無理強いはいかんね。


まあ、「日本語でならすらすら話せる」という、
ある意味、はったり的な説得力みたいな(笑)ものは、私、持ち合わせているみたいだから、


だからこそ、
単に「英語が話せる」という人に、私の代わりに相手に伝えてほしいとお願いしても、その人の性格的傾向によっては、相手にうまく伝えられないこともあるわけで、

それよりは、私が、つっかえつっかえでも、必死になって伝えようとしたほうが、伝わったりすることもあったりするんだな。


以下は、春樹氏の「経験から」、
「外国人に外国語で自分の気持ちを正確に伝えるコツ」

(1)自分が何を言いたいのかということをまず自分がはっきりと把握すること。
そしてそのポイントを、なるべく早い機会にまず短い言葉で明確にすること。

(2)自分がきちんと理解しているシンプルな言葉で語ること。
難しい言葉、カッコいい言葉、思わせぶりな言葉は不必要である。

(3)大事な部分はできるだけパラフレーズする(言い換える)こと。
ゆっくりと喋ること。

できれば簡単な比喩を入れる。


うんうん、納得!
これ、忘れないようにしよう!


そして最後に、もひとつ、名言!


▷以上の三点に留意すれば、それほど言葉が流暢じゃなくても、あなたの気持ちは相手に比較的きちんと伝えられるのではないかと思う。しかしこれはそのまま〈文章の書き方〉にもなっているな。


そうね。
文章、大事!

ブログ、全然、更新してなかったけれど、
入院中、ヒマにまかせて書きまくったから、
これを機会に、また少し、日々、忘れたくないことを文章にしていきましょう!

、、、と、、、
思うだけは思いましたとさ!037.gif
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by ririe_EX | 2016-04-13 07:13 | Books | Comments(0)

西加奈子 『サラバ!』

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    西加奈子 『サラバ!』 (上下巻) 2014/10/29 小学館



最近、あまり、こういう小説を読んでいなかった。
なんていうんだ、こういうの、、、 
現代版私小説??? 私小説、、、じゃないのかな?
でも、私小説かと思わせるような小説?(苦笑)



1977年にイランで生まれ、
その後、小学校時代をエジプトで過ごした主人公=歩くんが、
いろいろな経験をして、
順風満帆と思われた生活に挫折が訪れ、

東日本大震災が起こり、エジプトにアラブの春が起こり、

そんな挫折のなか、34歳になった歩くんはエジプトを訪れて、
小学校時代に「言葉が通じないのに心を通わせた」友人=ヤコブくんに会って、
「出会った時間、出会った人、出会ったもののすべて」を
「言葉」として書き残したいと切望し
そして、この小説ができあがった。
・・・・という作り。


著者の西加奈子さんも、テヘランで生まれ、カイロに渡り、大阪で暮らし
年齢も主人公の歩くんと同い年。
でも、どこかのインタビューで、「自分のことではない」と答えていらしたと思った。


ともあれ、
最終的には、心に残る小説でした。




そうそう、
この本を読んでいるとき、何度か、

>>> ああ、又吉直樹さんは、こういう小説を書きたかったのかあ

って、思ったんだった。


だからもう一度 『火花』 も読み直してみたけど、
やっぱ、申し訳ないけど、 『火花』 のよさは、いまいちよくわからない。

つまり、なんだね、

主人公の心の動きや日常や背景や言葉などなどなど、
『火花』 には、私が、こう、賛同できる感じがなさすぎるんだな、きっと。

歴史小説なんかも、
少しずつ、既知の史実が増えてくると、いろいろつながっておもしろくなるから、

うん、そうだね。
きっと、そういう背景が分かる人にはおもしろいのかもしれないね、『火花』 も。




で、
『サラバ!』



この小説が、『火花』 と違って「心に残る」と思えた背景には、
まったく違うんだけど、どこか似ている、
なにか、自分の経験と重ね合わせられる、 「なにか」  があったような気がする。


主人公・歩くんのお姉さんの貴子ちゃんは、
こどもの頃から 「信じるもの」 を求めて生きてきた人で、
それが奇行につながって、「迷惑な人」になってしまうんだけど、

そういう「迷惑」を怖れる歩くんは、逆に、
常に積極的な関わりを避ける「受け身な人」になってしまう。


きっと、その「どちらも」が、私のなかにあるんだと思う。


私の母はクリスチャンで、いつも神様を信じてきたけれど、
私は、結局、そういうクリスチャンにはならず、
でもそんな人を見て育ったから、ある意味、私のなかにも「神様」はいて、


そんなところが、お姉さんの貴子ちゃんの言う、

>>> 今まで私が信じてきたものは、私がいたから信じたの <<<
>>> 私の中に、それはあるの <<<
>>> 『神様』という言葉は乱暴だし、言い当てていない <<<
>>> でも私の中に、それはいるのよ。私が私であるかぎり <<<

っていうあたりに共感できる感じがするんだと思う。


一方、小学校時代に、給食が食べきれなくて吐いちゃって登校拒否になったり、
バレエなんていうものをやっていたおかげで、「出る杭」になっちゃったりした経験からすごく「まわりの目」を気にして生きてきてしまった「私」もいて、
同じではないけど、歩くんの「受け身」処世術も、さもありなんと思うところはあって、


そんな歩くんに貴子ちゃんが言う

>>> 他の誰かと比べてはだめ。あなたはあなたでしかない <<<
>>> 信じるものを見つけなさい。あなただけが信じられるものを <<<
>>> あなたが信じるものを誰かに決めさせてはいけないわ <<<

なんていう言葉は、とっても、滲みた。


信じるものが自分のなかにあれば、それが自分の「芯」になる。
一般的な「宗教」じゃないけど、
「宗教」という言葉を、「その人が信じるもの」と考えれば、
政治でもスポーツでも、信じ切っていたら、やっぱ、宗教なんだよね。


そういうの、すごくわかる。


>>> あなたが信じるものを誰かに決めさせてはいけないわ <<<


うん、これ、いい言葉。
私が信じるものがなんなのか、言葉にはできないけど、
自分が見たり読んだり調べたり、自分で知ったことを信じたいと思う。


私は私。


そういう境地に至ったのはつい最近だなあ。
やっぱ、すごいな、西加奈子さん。
37歳でその境地に触れてるんだもんね。
もう何冊か、読んでみたいと思いました。
とさ。
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by ririe_EX | 2015-10-05 22:13 | Books | Comments(0)

HIVの感染経路はかぎられている フィンランドのジェンさん ありがとう

フィンランド在住のHIV陽性のジェンさんが同国の国営放送“Yle”と協力して行った「社会実験」の映像だそうです。


ジェンさんは、
「私はHIVに感染しています。私に触れてくれますか」
と書いたボードを足元に置いて街角に立っています。






いいね、これ!


心があたたまりました。
涙が出てきました。



HIVは、Human Immunodeficiency Virus (ヒト免疫不全ウイルス)。
ヒトの体をさまざまな細菌・カビ・ウイルスなどの病原体から守っている重要な細胞=Tリンパ球やマクロファージなどに感染するウイルスの名称。

HIVが増殖するこで、普段は感染しない病原体にも感染しやすくなって、さまざまな病気を発症してしまう、
この「病気の状態」がエイズ(AIDS:Acquired Immuno-Deficiency Syndrome、後天性免疫不全症候群)。


HIVの感染経路は性感染、母子感染、血液感染と限られていて、
HIVに感染している人と生活をともにしても、
もちろん「触れる」ことで感染することはないわけですが、


まだまだ誤解が多く、偏見が蔓延しており、
そんななか、そんな偏見に立ち向かうため、こういう「実験」がなされたそうです。



あらためて、
HIVの感染経路は「性感染」、「母子感染」、「血液感染」と限られていることを
ここに、覚え書きしておこうと、思いました。


ジェンさん、ありがとう。
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by ririe_EX | 2015-07-04 21:05 | memo | Comments(0)

バラの本数の意味

バラは、本数によって、こんな意味があるって
知ってました?出典はfacebook




1本で「一目惚れ」「私にはあなたしかいない」

2本で「この世界は私とあなただけ」

3本で「告白」

4本で「死ぬまで気持ちは変わらない」

5本で「(あなたに出会えて)心から嬉しい」

6本で「お互いに敬い、愛し、分かり合おう」

7本で「密かな愛」

8本で「あなたの思いやりや、励ましに感謝します」

9本で「いつも一緒にいよう」

10本で「かわいい、完璧だ」

11本で「最愛」

12本で「つきあってください」

13本で「永遠の友情」

15本で「ごめんなさい」

20本で「感謝」

21本で「君だけに尽くすよ」

24本で「一日中いつも思っている」

36本で「覚えているよ」

40本で「真実の愛」

44本で「変わらぬ愛を誓う」

50本で「恒久」

99本で「永遠の愛」

108本で「結婚して下さい」

365本で「毎日恋しくてたまらない」

999本で「何度生まれ変わってもまた貴方を愛します」


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敬愛するダンスのお友達は「4本買ってこなくっちゃ~」って書いてた。
相変わらず、素晴らしい人だな~♪




さて、何本を選びましょうか・・・
13本で「永遠の友情」、20本で「感謝」なんて、いいですね~。


ふふふ、差し上げる方にもこの「意味」を知ってもらわないと
「意味」ないけどね。
ま、自己満足が楽しいんですよね。
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by ririe_EX | 2014-03-13 09:46 | 身の回りの出来事 | Comments(0)

「さん てん いちいち」  震災はまだ過去じゃない

ん~ .(てん) なになに・・・


にぃ てん にぃろく (2.26) 事件 (1936年) は、

子どもの頃に歴史の教科書で習った「言葉」として、
授業中には、事件そのものへのはっきりとした認識はなかっただろうに、
「にぃ てん にぃろく」という言葉として、ずっと記憶に残っている。



きゅう てん いちいち (9.11) 、あの同時多発テロ (2011年)は、

あれから12年、干支をひと回りしても、
「きゅう てん いちいち」 という言葉を聞けば、あの日の衝撃が蘇ってくる。


あの頃は、神谷町で働いていて、
あのニュースは、アメリカ大使館近くのバーで飲んでいるときに
入ってきたんだった。
家に帰ってテレビの映像を見て、冗談かと思ってしまうほど驚いた。


あの頃のニュースステーションは久米さん、ニュース23は筑紫さんだったよね。
帰ったときに、なんの番組を見たんだろ?
飲んで帰ったんだから、もう、そういう番組は終わっていただろうけど、
きっとあの日は、遅くまでずっと、あのニュースをやってたんだろうな。

ん? あの頃、もう、CNNは見られたっけ?
あれ? 2001年9月はまだここに越してきてなかったよね。
パパは亡くなってたよね。
ってことはママは一人であのニュースを見てたのか?
怖かっただろうなあ・・・

な~んて、
とりとめもなく、いろんなことを思い出す


私にとって、「きゅう てん いちいち」は、まだ「歴史」じゃない。




さん てん いちいち


これは、言うまでもなく、2011年3月11日、東日本大震災だけど、


あの日、あの時、私は、横浜でダンスのレッスン中で、
ビルの9階、経験したことのない揺れだった。
先生と一緒に近くの「避難場所」まで行ってみたりしたけど、なんの情報も得られず、
横浜駅には人があふれていて、
携帯電話がつながらないので公衆電話には長蛇の列で、

ようやくつながったワンセグの画面に映し出された津波の映像は
あまりにひどすぎて、現実のこととしての実感がわかなかった。
なにが起きているのか、なんか頭が理解できなかったんだな。


あの時、唯一、連絡が取り合えたツイッターに、
その後多くの友達が登録してくれたりして
万が一のときはツイッターで連絡を取り合おうね!なんて話したりしたっけ。


震災後はスーパーの棚から食べ物やトイレットペーパーなどの日用品が見事になくなって
愛知の友達が「トイレットペーパー、送ろうか?」なんて言ってくれた。
(嬉しかったよ~! あらためて、ありがと~!)
これからは非常のときの備えをちゃんとしておかなくちゃね!って思った。


原発があんなことになって、計画停電なんてものもあって、節電が叫ばれて、
駅やコンビニや、繁華街のネオンも、暗くなった。
暗くなってみると、まあこんなもんで十分なんじゃないかって、今までが明るすぎたんじゃないかって、思ったよね。


あれから3年、
3年しか経っていないのに、
もうすでに、非常の備えや節電を、あの頃と同じようには、できていない日常があると思う。
喉元、過ぎて、熱さを忘れたつもりはないけれど、
やっぱりあらためて、日常を見つめ直さなければいけないな。



あの震災の教訓を活かそうといろいろな研究が行われているとのこと。
NHKで見たビッグデータの解析は、興味深かった。
ひとつひとつ、大変なことだろうけど、研究を続けていただきたいと思う。



そんななか、昨日の参院予算委員会で、
安倍さんは、今後のエネルギー政策について
「(原発)ゼロを前提としてエネルギー政策を立てることはできない」
とのたまったそうだけど、


福島の原発は、収束に向かうどころか、
瓦礫の処理や、除染した土の処理、汚染水の問題、、、
とても並べ上げられないほどの数々の問題を解決できないままなのに、

この状態で、原発の再稼働を推進するっていうセンスが、私には理解できない。


喉元過ぎるどころか口の中にあるうちに熱さを忘れちゃってるんだ。
鈍感ってことか・・・。



あれから3年、、、
いまだ27万人以上の人が避難生活を続けているって、
尋常じゃない数字!


「さん てん いちいち」が、まだまだ、「歴史」じゃないことは言うに及ばず、
「忘れない」とか「風化させない」んじゃなく、

まだ過去じゃない、
まだまだ震災は終わっていないんだっていうことを、

心にしみこませておきたいと、思う。



黙祷
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by ririe_EX | 2014-03-11 17:05 | 時事ネタ系 | Comments(0)

『終わらざる夏』 戦争の臭いのしない政府がほしい

終戦記念日、8月15日。
日本が無条件降伏をしたその後に始まった戦争、
中立条約を破棄して、極北の島に上陸してきたソ連軍との戦いを書いた
『終わらざる夏』浅田次郎 (集英社文庫)を読んだ。

単行本で出たときから読みたかったんだけど、1800円×3冊はちょっとキツイな~って買えなかったんだ。本屋さんで文庫本を見つけたので、早速購入したのです!

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終戦間際、「一億玉砕」「本土決戦」が叫ばれる裏で和平への動きがあって、
そのための通訳として、英語のできる人に、赤紙が届いたのだという。
「特業種」といったのだそうだ。
一般の徴兵ではなく、「運転の出来る人」とか、特に業種を決めて徴兵される人がいたらしい。

この物語で招集された片岡直哉は、東京外国語学校卒の翻訳編集者。
45歳。極度の近眼でそれまで招集を免れてきた片岡が、北の果て、
北海道からさらに1200キロも北の占守島(シュムシュトウ)に送られる。

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占守島には、満州から送られた無傷の戦車隊が残っていて、
でも、もう、日本には、戦車や人を移動させる船がなくて、
そのまま、そこで、戦わずして終戦を迎えたのだそうだ。
「近所のおじさん」までが兵隊として駆り出されていた終戦間際にあって
ここには、日本陸軍の精鋭、ほんとの「兵隊さん」がいたんだって。


ソ連のカムチャッカ半島から北海道まで続く千島列島の最北の島。


でも、仮想敵はソ連ではなく、
アリューシャン列島からアメリカがやってくると想定して
英語の通訳、片岡がその占守島に送られたのだそうだ。


片岡が占守島について間もなく、日本は無条件降伏をし、
天皇の玉音放送が流れる。
その後に、攻めてきたのはアメリカではなくソ連で、
悲しいかな、片岡の英語はソ連兵に通じないのだけれど・・・。



物語は重かった・・・。
初めて知ったことがたくさんあった。
最後まで・・・、苦しい、悲しい、お話だった。


でも、それが戦争なんだと、
いま、多くの人に読んでほしいと、思った。



片岡が、8月15日、妻宛に書いた手紙のなかに、こんな文章があって
上中下3巻、読む気になれない人も、これだけは、読んで!
(物語中では旧字体で書かれていましたけれど、勝手ながら新字体に置き換えます)


 いったいこの戦争で何千万の命が喪われたのでしょうか。一夜の空襲で多くの人が死に、一発の新型爆弾でさらに多くの人が死に、一つの県が軍民もろともに玉砕したのですから、犠牲となった人の数はおそらく数百万に上るのでしょう。無論それは日本一国に限った計算で、今次大戦に参加した国、あるいは戦場となった国ではどこも同様の犠牲があったはずなのです。何千万か何億か、正確な数字など永久にわかりますまい。ともかく、夥しい数、とでも表現するほかはないのです。
 その戦争が遂に終わりました。
 これだけの尊い人命が喪われれば、もう二度と戦争は起こりますまい。仮に戦うことが動物の本能であったとしても、万物の霊長たる人類は行為の愚かしさに気づいて、永遠に戦争という悪行に封印をすると僕は確信します。
 明日からはたぶん、世界中の軍隊が兵器の放棄を考えるでしょう。戦争の結果としての平和はかくも虚しく、勝とうが敗けようが喪われた命は帰ってこないのだと悟るでしょう。やがて軍隊そのものが地球上から消滅し、戦争とは無縁の社会からも全暴力が敗訴され、人類は寛容と対話の新しい時代の開幕を迎えるはずです。
 そうならねば嘘です。
 生き残った人々はみな、かけがえのない知人友人をこの戦争で喪い、幾度となく涙したはずなのですから。勝者たる人々がその悲しみを勝利によって忘れられようはずはなく、敗者たる我々もその悲しみを懺悔やら復讐心によって被えようはずはないのですから。
 二度と戦争はせぬこと。人類は必ずそう誓いを立てます。



この文章、私は、忘れない。



安倍政権は、先月、参院選で大勝したとたん、「武器禁輸政策の抜本見直し」なんて話を持ち出しました。
安倍さんという人を、私はまったく信じていませんけど、
安倍政権によって儲けが出る人もいるだろうし、実際、景気が回復しなかったら死ぬしかないと追い詰められている人もいるわけだから、とにかく頑張ってもらうしかないのだけれど、


でも、
忘れないでほしい。
万物の霊長たる人類として、戦争に走らないでほしいと
せつに願います・・・



今日の、天皇陛下の「お言葉」

 本日、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たり、全国戦没者追悼式に臨み、さきの大戦において、かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします。
 終戦以来既に68年、国民のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、苦難に満ちた往時をしのぶとき、感慨は今なお尽きることがありません。
 ここに歴史を顧み、戦争の惨禍が再び繰り返されないことを切に願い、全国民と共に、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。




多くの喪われた命に、ご冥福をお祈りします。
Rest in peace!
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by ririe_ex | 2013-08-15 23:34 | Books | Comments(0)

『海賊と呼ばれた男』 ~ 『永遠の0』

全国書店員が選んだ今年の「本屋大賞」、
海賊とよばれた男 』百田尚樹(講談社)を読みました。

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出光の創業者、出光佐三氏を題材にした、「歴史小説」?かな?


まだガソリンというものが出回らない時代から石油の「不思議な力」に魅せられて
中間卸業者を省いた大地域小売業(だったかな? 使われてる言葉、忘れちゃった)を目指して、
日本のために、消費者のために、戦前も戦後も、「統制」に立ち向かった人。


国岡商店(物語中の出光の社名)には、就業規則も出勤簿も馘首も定年もないのだそうで
「タイムカードで管理する」のは「店員を信じていないから」なのだと、
「社員は家族と同然」で、「店員こそ最高の資材であり財産なのだ」と、
「人間尊重」が社是なのだと、
そういう信念を貫いて、95年の、すごい生涯を送った人の物語。


物語としてもおもしろかったし、
今やすっかり歴史となってしまった戦時中のことや
戦後、日本が復興していくさまも、興味深く読みました。



でも、
スゴイ人だから「すごい」って思うけど、、、
一歩間違えば「勝手な人」になっちゃうな~って、ちょっともやもや考えた。


ルールを守らないで、ただ、「そのほうがお客様のためになる」って、
会社にもそういう人がいるんだけどさ^^;
それが許されちゃったら、ちょっと違うんだよな。


その違いは、ルールを守らないなら、ルール自体を変えていく気概を持つってことかな。
そしてそのためには、自分自身が、すごくなくっちゃいけない。
すごい人には敵もいる。
その敵にも「う~む」と言わせるだけの気概・・・。
やっぱ、すごいわけだ。



うちの父は、
お兄さんたちを、皆、戦争で亡くしたためか、
「国家のために」とかいうのがキライだった。
年号もキライで、年賀状にも、必ず西暦を使ってた。


私が車の免許を取ってから、父を乗せて、よくドライブ旅行に行ったけど、
出光でガソリンを入れるのはいやがったんだよね。
いつの間にか、私も出光は避けるようになってた。
なんでかな~って、よくわかってなかったけど、
「国粋主義」っていうものがキライだったから
父には、国岡鐵造さん(本のなかの出光佐三氏の名前)は、そういう印象になってたのかなとか想像。


生きているうちに「海賊と呼ばれた男」の話を知ってたら、
父とそんな話もしてみたかったな。



で、
この作家、百田尚樹さんに興味を持ったので、
デビュー作、『永遠の0(ゼロ)』 (講談社文庫)も読んでみた。


太平洋戦争の初期、連合軍に「遭遇したら逃げろ」と言わしめたほどのゼロ戦。
その「無敵の戦闘機」に乗って、飛行技術も群を抜いた宮部久蔵という人は、
「階級がすべて」のような軍隊にあって格下の人にも敬語を使うような人で、
「死ぬことが潔し」とされる時代に、「生きて帰ること」こそが目標だと公言していた。
そんな宮部さんが、最後には特攻機に乗って戦死したという。
「九死に一生を得る」という言葉があるけれど、特攻隊は「十死零生」。
宮部さんは特攻隊に「志願」したのか? なぜ?


若い姉弟が、当時の宮部氏を知っている人たちを訪ねて、話を聞き出し、
宮部さんの人となりが明かされていくんだけど、


いやあ、
ほんとにひどい戦争だったんだな~と、
この時期の小説を読むたびに思うことではあるけれど、
また、思った。


「カミカゼが吹く」なんて、
日本代表のゲームなんかを観ながら言ったりしたこと、あったけど、
もう、軽々しく、そんな言葉、使えないなと、思った。
是非、多くの若い人にも読んでもらいたいなと、思いました。




でね、
2冊、読み終わって、会社の同僚に、
「『海賊』に『ゼロ』の宮部さんが出てくるシーンがあるの、気づいた?」
って言われて、「えっ!」って、なんか鳥肌が立っちゃった。
思わず、『海賊』、再度、読み直す!


ひゃあ!
あった!


国岡商店が上海に造った油槽所(タンク)を軍に貸すことになり、
その関係で、鐵造が上海に行ったときに、海軍航空基地を訪ねるシーン。
「新型戦闘機」=ゼロ戦からひとりの若い航空兵が降りてきて鐵造に敬礼をする。

>胸の名札に「宮部」と書いてあるのが見えた。


きゃあ、
すごいね~。

この一文だけなんだけど、
その若い航空兵の全身からは「精悍な空気が漂っていた」とも書かれていて
こんなところにも、宮部さんの一面が描かれていたのねえ。
あ~、『ゼロ』を先に読んでたらよかったなあ。


『ゼロ』は映画にもなるんだね。
岡田くんか~。
なるほど、いいかも!
秋に公開だそうです。
観に行きたいと思います!
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by ririe_ex | 2013-06-03 01:31 | Books | Comments(0)

「短編工場」から 覚え書き

最近、会社で、「文庫の回し読み」の輪に、加えていただいた。

自分が買って読もうと思わないような小説に出会えたりして
おもしろい。
ありがたい。


「短編工場」というのを借りた。

2012年10月25日初版、集英社刊、豪華ラインナップ。
浅田次郎さん、宮部みゆきさんの短編も収録。



いろいろおもしろかったけど、
村山由佳さんの「約束」のなかに、
いい言葉があった。



 歴史に<もし>はない、というあの有名な言葉どおり、いっぺん起こってしまったことは二度と変えようがない。タイムマシンを持たない僕らに許されているのは、過去の上に今を、今の上に未来を積み重ねていくという地道な方法だけだ。後戻りはできない。
 でも、過去をくり返し見つめ直すことで、未来を変えていくことならたぶん、できる。簡単ではないにしろ、可能ではあるはずだ。




いつの頃からか忘れたけど

「他人と過去は変えられないけど自分と未来は変えられる」

って
なにかで読んだ言葉が好き。
人に対してムカツクことがあったりしても、よく、この言葉を思い起こしてきた。


そのために、
自分と未来を変えるために、
「過去をくり返し見つめ直す」ことが役立つんだね。
それが歴史ってやつか!


ちょっと覚え書き!
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by ririe_ex | 2013-03-21 03:13 | Books | Comments(0)

やっぱり向田邦子さんはすごいな~

久しぶりに、
大袈裟じゃなく、ん十年ぶりに、
向田邦子さんの「父の詫び状」を読んだ。




あ~、私、こういうエッセイを書きたいと思っていた時期があったんだったと、思い出した。
自分のことなのに、そんな自分を、忘れてた。


大学の卒論に「西行法師の花言葉」なんてタイトルをつけて
ゼミの先生に、
>ririeさんのエッセイですね
と評されたことがあった。
あの頃、そういう文章を書くことに、憧れてたんだ。


結婚した当初だったか、結婚する前だったか、
言った当人も忘れているだろうけど
>あなたはメジャーになりたいの?
って、オットに聞かれたことがあったな。
急にそんなことも思い出した。


あのとき、私はなんて答えたんだったか、
たしか、当時、残間里江子さんが脚光を浴びていて
申し訳ないけど、残間さんのなにに憧れたのか、忘れちゃったんですけど^^;

でもまあ、できることならメジャーな編集者になりたいとか
そんな答えをしたような気もする。
残念なことに、これまた、忘却の彼方!
ほんとに、なんでこうも、忘れちゃうかね~、情けない!



向田邦子さんが亡くなられてどれくらいたったんだろうって
今、調べたら、あの衝撃の空中分解事故は1981年8月22日だった。
もう32年前なのか!

享年51歳!
今の私と同い年だったんだ!
う~ん、あらためて、残念なことでした・・・。



「父の詫び状」のなかに、
お母さんと妹さんが香港旅行に行くシーンがあって


お母さんの乗っている飛行機が「ゆっくり滑走路で向きを変え始め」
「急に胸がしめつけられるような気持ちになった」邦子さんは、

「どうか落ちないで下さい。どうしても落ちるのだったら帰りにして下さい」

とおっしゃる!


ひゃ~、
どうせなら、楽しい旅行を終えてからのほうがいいっていうことか。
う~ん、深い!


向田邦子さんの事故も「帰り」だったならいいけど・・・;;;



・・・なんだか無性に、もっとそのあたりのこと、読みたくなって、
今、

妹さん=向田和子さん著「向田邦子の遺言」
弟さん=向田保雄さん著「姉貴の尻尾-向田邦子の思い出」

をアマゾンで購入!



読後感想文はまたそのうち!
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by ririe_ex | 2013-01-18 00:29 | 思い出遺し系 | Comments(2)



すぐ忘れちゃうから、忘れたくないことを、書きとめておこうかと思って… (^^ゞ
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