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ケヤキの梢を見上げながら

マルディーニの引退会見、公式ページの訳、全文

とりあえず、覚え書き。



「フィレンツェでの最終戦はすばらしかった。3位獲得が叶ったし、個人的にもティフォジやチームメートが親愛の情を示してくれたことが誇らしかった」

「僕は今も、そしてこれからもずっとミランのティフォジだ。これこそ時代の流れだね。カカはあのレベルにあって譲渡が決まった最初の選手、過去にはああいう事態が検討されるに到ったことはない。彼はメッシ、クリスティアーノ・ロナウドと並んで世界5指に入る選手。あの決定に、チームメートやティフォジはがっかりした。経済面を計算するというのも一理あるが、達成しうる目標に焦点を絞ることにも理があり、カカなしでCL制覇というのはユートピア的な目標だ。今は大事な転機を迎えているが、それでも僕はこのチームがとにかく常に上位を走ってくれることを望むよ。今日の移籍市場の難しさは、チームのレベルを一気にあげる選手を誰もが欲しがるということにあって、同時にイタリアサッカー界の選手獲得力も以前とは違う。そして力のある選手をどのチームも売りたがらない。バレージが引退したとき、僕はサッカー選手として道に迷ったような気がした。精神的にもフィジカル的な拠り所がなく、先は見えない。でもクラブがちゃんと動いてくれたおかげで僕たちはリスタートをきれた。これまでたくさんの別れがあったけど、そのたびにこのチームは常に大きな目標を据えてまたビッグチームを築いてきた。ミランの歴史は続いていく」

「ロナウジーニョは来期、大きな責任を背負うことになるだろう。去年の彼は本当の意味でのチームリーダーではなく、この責任の重さは彼にとってプラスになるだろう。移籍市場でミランがどんな展望を持っているのかは知らない。2〜3の修正で十分に補強ができるはずだったが、カカーを失うことで他の選手の獲得も考えなければならないだろうし、7月6日にミラネッロに集合してレオナルドの手に託される時までにはチームのかたちができてないといけない。レオナルドにとってもこれはまた大きな挑戦。これはひとつの賭け、ミランはこれまでその賭けに勝ってきたけど、今回もまたいい結果を出せるといい」

「満足のいく結果を出すには情熱が欠かせない。ミランの移籍市場での動きがすでに終わったというのは違う、まさに今始まったばかりだ。ピルロ? 彼を熟した選手とみなすのはまだやや早い、彼はなにせまだ30歳だ。詳細は知らないしクラブの考えもわからないが、彼はミランを去る前には10回どころか100回も考えを巡らせないといけないだろうね。パトに関してはカカーのような話はないと思う、彼は19歳ながら並でない才能の持ち主、彼はここに残らないと」

「力のある選手を世に出すには、クラブの方向性に添うユースチームを持つことが大事。フィリッポ・ガッリはその役を担うだけの力があると思う。この点、僕らは出遅れたけどあと3〜5年の間には成果が見られるんじゃないかな」

「誰がミランのキャプテンになるか知らないが、これまでの慣習からいくとアンブロジーニという話になっていた。ただ、この決定は監督に委ねるというのもアリだと僕は思う。すべてはレオナルドの指揮次第、それでとくに問題はないと思う」

「あの日曜のミラン対ローマの出来事については、ベルルスコーニが言ったことに僕は賛成だ。クラブはたったひとりの人間によってそのカラーが決まるものではなく、ミランとはティフォジであり選手であり経営陣である。彼の言葉で僕は落ち着いた。彼はあのローマ戦後に僕が聞きたいと思っていたことを言ってくれた。ガッリアーニの公式な返答については、おそらく彼は個人的なことにとらわれていた、僕はそういうのは望んでいなかったんだけど。ローマでの決勝後のグアルディオラのふるまいはすごくうれしかったね、彼はCLを制して、そのすぐ後に僕のことを考えてくれた...。いや、すごくうれしかったけど、バルセロナには行かないよ。あの試合以前、僕とグアルディオラはお互い的として2〜3度会話を交わしただけで、とくに友達というわけでもないのに、あの試合を僕に捧げてくれた。つまりは彼が心からそうしたいと思ってくれたということだろう。バルセロナは月曜にイタリア入りして、前の週の日曜にサンシーロで起きた出来事を観てショックを受けた。ミラン対ローマとあの横断幕について? 最初はイヤな気分だったけど、家に帰って、200人もの人たちが祝福に来てくれた後は、僕のためにマフラーを空に向けて振りかざす満員のスタジアムという記憶のほうがより多く僕の頭を占めるようになった。あれは僕がピッチ上でやってきたこと、また特別な名字を持ちながらもそれを決して武器にしたりはしなかったことが報いられたという証だと。小さい頃は『マルディーニ』の名を持ち出されて傷ついたこともあったけど、おかげで僕は成長した。ベルルスコーニが(ミランを)売却するなんてことはないだろう、彼は続けるはずだ。過去にも、多くの選手が辞めて再建を迫られ、目標もより小さくなった時期もあったけれど、ミランは常にまた大きな節目を迎えられるチームへと復活を遂げてきた」

「僕の今後? まずは家族と過ごすこと。いくつか馴染みのスポンサーからオファーはあったけど、どこにもイエスとは言っていない。ミランからは何もないが時間はある。偉大な選手が偉大な経営者になるとは限らない、ここの雰囲気はよく知っているしね。上辺が先立つようなことはしたくない、オファーのあったユースチームの件も僕の望みとは違う。そのポストには経験のある人が必要で、僕にはそれがないから」

「自分が大好きな分野をまっとうできたことを人として幸せに思う。現時点で小さな疑問もいくつかあるけど、自分の将来に関しては慎重に考えたい。僕の経歴は、それを僕がどう築いてきたか、また他のチームに移ることなど決して考えずにひたすらこのチームに信頼を置いてきたかという点で、サントンのような若手にとってはすばらしい歴史たりえるんだろう。ただでも選手というのは意に添わずチームを離れなきゃいけなこともあるわけだし。そのへんは、チームが再集合する7月中旬ぐらいに実感するのかもしれない。もし僕の息子たちの意見を聞いていたら、僕はあと5〜6年は現役を続けなきゃいけなかっただろう。彼らは、リッキーのあのテクニックに魅せられていた、リッキーはなんでか子供たちの心をひきつけるんだ。彼らも今後もずっとミラニスタを続けていくだろう」

「本当にすばらしい最後の1年間だった。僕は最高の環境で自分が愛するスポーツができた。僕がこれまでやったことは、何ものも傷をつけられないし触れない。タイトルのない1年間があったとしても僕のキャリアには響かないよ。最高の時期はひとつに決められない、2〜3度はあるかな。カペッロの初年度とその翌年、ザッケローニが監督をしたあの1年、そしてアンチェロッティ監督下での2003年と2004年。あとサッキの時代もそうだ、あそこで成長して代表入りを果たしたから。すべてのベースになっていたのは情熱だ。常にさらに上を目指し、最後は自分自身との戦いだった。サッカーをしていると人間的にも成長するし、他人を尊重する気持ちが養われる。僕は16歳ですでに大人の世界で働いていて、そこでの成長のおかげでやがて自分も人から尊重される人間となった。そのきっかけとなるのがスポーツへの情熱だ。僕はたくさんのいいお手本を得て、彼らから学ぼうと努力した。あと大事なのは家族、僕を導き、しつけてくれる人が僕の近くにはいた。ミランに関して僕には後悔はまったくない、負けるのはすごくつらいことだけど、それもまたサッカーの一部だ。4回のW杯出場を経験して何かタイトルは欲しかったけど、それでもすばらしい15年間だったことに変わりはない。あとちょっとの幸運があれば、僕がやめてからイタリア代表がとったタイトルを僕も経験できたのかもしれないけどね」

「カルロ・アンチェロティについては、フィジカル的な要素が少ないイングランドのサッカーに慣れていかなきゃいけないし、英語もちゃんと習得しなきゃね。レオナルドはひとつの賭け、そして会長は常にこの賭けに勝ってきた。革新的な戦力や若い力を注ぎこむのは悪くない。思い切った選択ではあるけど悪くないよ。監督は大事で、グループをうまくまわしていかなきゃいけないし、タイトルをとりにいくなら年間を通じてロッカールーム内をとりまとめることも欠かせない。自分が指揮するチームに、うまく自分のカラーを浸透させる監督は数いる」
by ririe_ex | 2009-06-13 12:29 | スポーツ観戦系
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すぐ忘れちゃうから、忘れたくないことを、書きとめておこうかと思って… (^^ゞ

by ririe
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